【マランゴーニ学院】 ファッションスタイリング & フォトグラフィコースの 授業紹介 Vol.2

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この記事では、私が通ったマランゴーニ学院のFashion Styling & Photographyコースについて、どんな授業があるのか紹介します。

私がマランゴーニに留学する前、どんなことが学べるのか、情報がほとんどなく、自分の学びたいことと合っているのかとても不安でした。(今までファッションを勉強したこともなく、ファッション留学をした友達や知り合いもいませんでした!)これから留学を考えている人や、「スタイリングって何を勉強するの?」と気になっている方に、この記事が少しでも役立てば嬉しいです!

(※授業科目や内容は、年度・担当する先生によって大きく異なることが考えられます。私は2018年度に、1年間のIntensive courseを受講しました。)

Vol.1(1学期の授業内容についての記事)はこちらから

Term 2 2学期

Style Development スタイル・デベロップメント

Style Developmentの授業は、Term 1 のStyle Analysisのレベルアップバージョンです。Style Analysisで学んだ、年代ごとのスタイルやヴィジュアルリサーチの方法を生かして、新たな課題に挑戦します。

Style Developmentの授業内容

Style Developmentの目的は、実際にスタイリストが撮影をするプロセスを学ぶこと。

この科目は、先生からのプレゼンテーション(講義)は少なかったです。先生と1対1で課題について話し合い、方向性が合っているかなどを確認することがメインとなります。

Style DevelopmentのExam

Style Developmentの最終課題(Exam)は、

Style Analysisで学んだスタイルの中から一つ選び、そこから新たなスタイル一つ(Sex & the city, Frida Kahlo, もう一つは忘れてしまいました、、)を組み合わせて、ビジュアルリサーチをして、実際の撮影を行うムードボードと6つのアウトフィットを考えること。

私はヒッピー(Style Analysisで学んだものから)とFrida Khalo(新しいテーマから)を組み合わせました。

これが「ヒッピー」のヴィジュアルリサーチの一部

ヴィジュアルリサーチは、ヒッピーに関する

  • 歴史的な写真(60sや70sの当時のもの)
  • エディトリアルのイメージから(その当時の雑誌に載っている写真)
  • Modern Interpretation(現在の雑誌のエディトリアルで、ヒッピーにインスピレーションを受けている写真)
  • ランウェイ(ファッションショー)
  • アーキテクチャー、風景
  • メイクアップ、ヘア

など、様々なところから、ヒッピーに関連するイメージを集めてきて3枚づつくらいに貼って、まとめていきます。

大体、このスライドがあと90枚くらいになりました。(1スライドに3イメージ×90スライド=270イメージくらい合計で集めました)他の学年の私の友達は、ヴィジュアルリサーチで、1000枚画像を集めてくる課題が出されていました。。!

ヴィジュアルリサーチには、私は学校の図書館の本を使ったり、雑誌(Vogue, i-D, Love, Dazed, Numero, Harper’s Bazaarなどなど。。)やVogue USのアーカイブ(約100年前の初刊からのVogueをデジタルで見ることができる!)をひたすら見たり、インターネットで調べたりして、集めていました。

もうひとつのテーマ「Frida Kahlo」もヒッピーと同様にビジュアルリサーチをする

Frida Kahloのテーマもヒッピーと同様に、雑誌、写真、アート、アーキテクチャーなどからイメージを集めます。こちらもできるだけたくさんのイメージを集めていきます。下のようなスライドを、あと50枚くらい作りました。

ビジュアルリサーチの画像が集まったら、そこから9枚ずつ、合計18枚のイメージを選んでムードボードを作る 

ムードボードからフェイクアウトフィットを6コつくる

フェイクアウトフィットとは、洋服+靴アクセサリーなどを組み合わせて、パソコン上で実際にコーディネートをつくることです。オンラインストアなどからトップス、パンツ、アクセサリーなどの画像を保存して、余白を切り取って、白いバックグラウンドの上に貼り付けていきます。

ヴィジュアルリサーチから選んだイメージで作ったムードボードを基にして、フェイクアウトフィットを作ります。フェイクアウトフィットはこの他に4つ、合計6つ作りました。雑誌のエディトリアルの撮影を行うときは最低6ルック(6コーディネート)必要なことが多いからです。

この作業は、撮影を行う前、服やアクセサリーの準備をする時にとても役立ちました!

Styling 2 スタイリング2

Styling 2の授業内容

Styling 2の授業は、講義形式よりも、Examで出された2つ課題を行うために、先生と1対1で話し合いがメインでした。撮影の準備についての相談をしたり、ビジュアルリサーチの方向は合っているかなどの確認をしました。

Styling 2のExam

Styling 2では、

  1. エディトリアル撮影
  2. 3つのテーマのビジュアルリサーチ(Helmut Lang, 90’s, American)

この2つの課題が出されました。

1. エディトリアルの撮影

1学期のStylingの授業では、Still life(物撮り)のみでした。それが、2学期目からはモデルと一緒にエディトリアルの撮影をしていきます。

Term 1(1学期)で勉強した、Basic(ベーシックアイテム)の中から1つ選び、エディトリアルの撮影をします。

Basicとは:

  • LBD(Little Black Dress)
  • 白シャツ
  • デニム
  • タートルネック
  • ブラックジャケット
  • トレンチコート
  • テーラード

これが私が実際に行ったエディトリアル。InDesignを使って、実際の雑誌のように写真を配置したり、タイトルを入れたりします。

この他にもあと3ルック撮影しました。(撮影は、フォトグラファーの先生がしてくれます。)

ベーシックアイテムの中から選んだアイテムを、6つのコーディネート全てに使うのが、この課題の条件。私はベーシックアイテムとして白シャツをセレクト。後ろ前反対にして着てみたり、ワンショルダーにしてみたりなど、白シャツを使った6つのルックをつくりました。

この撮影のための準備がビジュアルリサーチ(Visual research)。撮影のインスピレーションを得るためや、コーディネートを考えたり、メイクアップ、ヘア、写真のライトの参考にするために雑誌やランウェイの写真を集めてスライドを作ります

今回の課題で行ったビジュアルリサーチが、このような感じ:

60’sのテイストとミニマリズムを組み合わせたかったので、60sのイメージを60年代のvogueから探したり、ミニマリズムなエディトリアルの写真を集めてスライドにします。(実際はこのようなスライドをさらに20枚くらい作りました)

また、コーディネートのアイデアだけではなく、メイクアップやヘア、写真のライトに関してもどのようにしたいのか、自分の撮影で使いたいものに近いイメージを集めます。

この下のスライドが、メイクとライトのイメージ。

ちなみに、撮影で使用する洋服、アクセサリー、靴は自分で用意しなければないけません。大変だったのは、撮影で使うアイテムを用意すること!

私物を使ったり、ショップで買ってきたりと、人それぞれでした。クラスの中には、私物でGucciやDolce & Gabbanaなどのハイブランドのアイテムを沢山使って撮影している人もいました。が、私の場合ハイブランドにはなかなか手が届かなかったので、「手に届く範囲で」というバジェット制限の中、その中でもいいルックを作るためにアイテムを集めるのが特に大変でした。。!

2. 3つのテーマビジュアルリサーチ

課題の2つ目であるビジュアルリサーチ

  • Helmut Lang
  • 90s
  • American 

の3つのテーマがありました。

このビジュアルリサーチは、Term 3(3学期)の撮影に向けた準備になります。

Helmut Lang(ヘルムート・ラング)は90年代を代表するデザイナーのひとり。

90sはミニマリズムやグランジルックなど、90年代に流行したスタイルをまとめます。私が集めたのは、ミニマリズム、グランジの他に、ストリートスタイル、PVC、カラーブロック、アニマルなど。。!全部で100枚くらいのスライドをつくりました。

Americanは、ネイティヴアメリカン、ウェスタン、プレッピーなどにカテゴライズして、画像を集めました。スライドは合計で100枚ほど。

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